マクロ経済・公共政策

日経平均株価の下落は続くのか

上級研究員 小池 理人

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 日経平均株価の下落が続いている。昨年から株高に沸く株式市場であったが、6月にピークをつけた後、早いペースでの下落となっている(図表1)。株高の終焉を懸念する声も聞こえてくるが、筆者は過度な心配は不要であると考えている。
 理由は、今回の日経平均の下落が局所バブルの破裂である可能性が高いからだ。日経平均株価とTOPIXを並べると、両者は同様の動きを見せていたが、日経平均株価の上昇ペースが速まることで、今年4月以降、両者の乖離は拡大傾向で推移してきた(図表2)。AI・半導体関連の値がさ株による日経平均株価の押し上げが要因であると考えられる。昨今の日経平均株価の下落は、AI・半導体関連によって生じた局所バブルが潰れたことによるものと考えられる。そうであるならば、日経平均株価の下落によって、日経平均株価とTOPIXの間で生じていた乖離はほぼ消失しており、局所バブルの調整は完了した可能性が高い。
 もちろん、AI・半導体関連以外にも影響が波及すれば、更なる下落が生じる展開も想定されるが、少なくとも足もとではそこまでの危機的な状況には至っていない。日経平均がピークをつけた6月25日以降のTOPIXの動きをみても、電機・精密や素材・化学といったAI・半導体関連株が下落する一方で、食品や小売、運輸・物流といった内需株は堅調に推移している(図表3)。AI・半導体関連株の下落によって、日本株市場全体から資金が流出したのではなく、内需株に資金が逃避したと考えるのが自然であり、日本株全体が崩れるような展開にはなっていないものとみられる。今回の株価の急速な下落によって、過度に日本株に悲観的になる必要は無いだろう。

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