マクロ経済・公共政策

ふるさと納税のピークは2026年も9月となるか
~制度改正の年に訪れる第二の年末~

上級研究員 小池 理人

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 2026年10月から、ふるさと納税の基準が厳格化される。大きな柱は「地場産品基準の明確化」と「募集費用の透明化」だ。自治体は、返礼品の価値の過半が区域内で生じていることについて、原則として価格に基づいて算出することが求められ、募集費用についても1支払先当たり年間100万円以上の場合は、支払先や支払金額等の公表が求められるようになる。
 筆者は、こうした制度改正によって、一般の制度利用者にとっては、現在の返礼品が無くなる、もしくは条件が不利になるかもしれないとの見方から、今年9月にも駆け込み寄付が行われる可能性が高いとみている。
 実際、過去の制度改正時にはその前月に駆け込み寄付1が生じている。ふるさと納税の対象期間は1月~12月であるため、12月に控除上限2までの駆け込み寄付が行われることは全ての年に共通しているが、制度改正が10月に行われる場合には、前月である9月にも駆け込み寄付が行われ、さながら「第二の年末」の様相を呈している(図表1)。
 ただし、2025年のポイント付与禁止時のような、年末を上回るほどの駆け込みは生じず、その規模は2023年程度に止まることが見込まれる。今回の制度改正は一部の返礼品が対象外となったり、寄付金額や内容量が変更されたりする可能性がある一方、ポイント付与禁止のように誰にとっても不利益となる変更ではないからだ。
 物価高に悩まされる家計において、ふるさと納税は重要な生活防衛策の一つであるが、利用者が高所得者中心である中(図表2)、制度自体への風当たりも強い。今後も、寄付金活用可能額は、2026年10月:52.5%以上、2027年10月:55%以上、2028年10月:57.5%以上と段階的に引き上げられ、2029年10月には60%以上とすることが決まっている。裏返せば、返礼品を含む募集費用の一段の抑制が求められることになる。制度改正によって返礼品の見直しが行われれば、今後も9月が「第二の年末」となる可能性がある。

  • 寄付金の全てがふるさと納税に該当するわけではないが、ふるさと納税導入前の単月での寄付金額が平均242円で推移していたことを考慮すると、寄付金全体に占めるふるさと納税の割合はかなり大きいとみられる。
  • 収入や家族構成等によって全額(2,000円を除く)控除可能なふるさと納税の金額が異なる。

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