マクロ経済・公共政策

子供が減っても、おもちゃは売れる

上級研究員 小池 理人

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 出生数の減少が止まらず(図表1)、子供用洋服や教科書・学習参考教材といった子供関連品目への消費支出は減少している(図表2)。一方で、子供が減少する中においても、玩具への支出は堅調である。昨今のインフレの影響による押し上げ効果はあるものの、金額ベースでは2000年時点での金額を上回る水準となっており、他の子供用品目とは一線を画している。
 玩具が好調である要因として、大人による需要の拡大が挙げられる。家計調査で玩具消費のデータを年齢別にみると、29歳以下のみならず、30代から50代までの購入金額も大きく増加している(図表3)。とりわけ、50代の消費金額は大きく伸びており、2000年対比で2倍以上にまで増加している。
 家計調査から購入者を特定することはできないものの、近年は大人を対象とした高付加価値の玩具も少なくなく、大人向け市場の拡大が玩具市場全体の成長を下支えしている可能性がある。
 こうした中、ドン・キホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスが玩具販売大手のトイザらスの日本事業を買収することが報じられている。子供向けだけでなく、大人向け玩具も多く取り扱う新業態に転換するとのことである。日本玩具協会「玩具市場規模データ」をみても、直近ではトレーディングカードやデジタル技術を取り入れた玩具など、大人も楽しめる玩具が人気を集めている。
 少子化が進展している中でも、玩具市場は大人を新たに顧客として取り込むことで成長を続けている。今後は子供だけでなく、いかに大人を夢中にさせられるかが、玩具市場の成長を左右する鍵となりそうだ。

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