Q1.従業員のエンゲージメントが高い組織は、営業成績も良いのか?

 
Q. 従業員のエンゲージメントが高い組織は、営業成績も良いのか?
A. Yes エンゲージメントが高いと営業成績も良い傾向がみられる

 
企業が人的資本経営を進めていくための課題の1つに、エンゲージメントの向上があげられます。エンゲージメントの定義や測定方法などに相違はあるものの、先行研究からエンゲージメントが高いと業績や離職率などの点で企業にプラスに働くと考えられています。そのため、従業員のエンゲージメントが高い組織では営業成績の向上が期待できます。一方で、エンゲージメントと業績などとは一定の関係が見られるものの、エンゲージメントが高いから業績が良いのか、業績が良いからエンゲージメントが高くなるのかは必ずしも明らかになっていません。
 

 
そこで、ある年度のエンゲージメント上位25%と下位25%の営業拠点を抽出し、当年度だけでなく、翌年度以降の営業目標の達成率(達成するかしないか)に差があるかを分析してみました。図1-1は、2016年度のエンゲージメント上位25%と下位25%の営業拠点が当年度だけでなく2017年度,2020年度に営業目標の達成率に差があるかを、図1-2は2019年度のエンゲージメント上位25%と下位25%の営業拠点が当年度だけでなく2020年度に営業目標の達成率に差があるかを比較しました。いずれも上位25%の営業拠点は下位25%と比べて当年度だけでなく、翌年度以降も営業目標の達成率が高いという結果になりました。エンゲージメントが高いと営業成績も良い傾向がみられます。
 

以上のことから、エンゲージメントを高める人事施策や働き方は、企業の生産性向上の観点からも重要であると考えられます。

※各年度ごとに抽出した営業拠点のうち営業目標を達成した拠点の比率の推移について対応関係のないt検定を実施
   (5%水準で統計上有意な結果)

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