マクロ経済・公共政策

揺らぐ投資の予見可能性 〜トランプ流EV政策転換が自動車メーカーの成長シナリオに与える衝撃〜

上級研究員 高橋 修平

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国内自動車メーカーの26年3月期決算が出そろった。海外自動車メーカーの25年12月決算も併せて見ると、環境規制の緩和・EV推進策の後退といったトランプ政権の政策変更の影響が大きかったと考えられる。
 もっとも、こうした影響は政策変更だけでなく、市場構造の変化とも重なっている。各社の決算状況は図表1の通りである。
 

<図表1>EV関連損失別の自動車メーカー決算
         (2026年3月期/2025年12月期 連結純利益)

(出典)各種資料より当社作成

EV関連の減損額について公表しているのは、ホンダ(約8,500億円超)、GM(約76億ドル)、フォード(107億ドル)である。
 EV関連で巨額の損失を計上する企業がある一方、トヨタとBMWは堅調に推移しており、内燃機関車(ICE)とEVを柔軟に生産する戦略が奏功した形だ。
 米国においてはこれまで、図表2に示すように、自動車に係る環境・エネルギー政策が政権交代に伴って揺れ動いてきた。自動車の開発サイクルは概ね5~10年とされているため、4年サイクルで政権交代が起き、その都度、政策の方向性が転換されると、長期的な投資が立てられない。この状況から、自動車産業は課題に直面していると考える。

<図表2>米国の環境・エネルギー政策の変遷(オバマ政権~第2次トランプ政権)

(出典)各種資料より当社作成

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