【動画あり】テスラ ROBOTAXI試乗レポート
~速度超過するも自然な運転挙動、オースティンで無人化の検証進む~
今回は、テスラのROBOTAXIの試乗レポートです。テキサス州オースティンとカリフォルニア州のベイエリアの2カ所で乗り比べてみました。このページの最後に、現地で撮影した動画も掲載していますので是非ご覧ください。
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■総評:時折、速度超過はあるものの、自然で安全な走行
~オースティンのデータでも無事故~
時折、制限速度を超過して走り続けていたものの、非常にスムーズで自然な運転挙動でした。筆者は2026年1月に、Waymo、Zoox、Teslaの3社を乗り比べましたが、唯一トラブルやヒヤリハットが発生しなかったのがテスラでした。
2年前、米国でFSDの前身「Autopilot」を試した際は、急な右左折や合流できずに急停車してしまうなど、なかなかのリスクある運転挙動を見せてくれたテスラでしたが、今回のROBOTAXIに試乗を通じて、カメラベースのE2Eが進化しているのを実感しました。

※画像はいずれも筆者撮影
オースティンでの走行実績を見ても、ROBOTAXIが公道走行を始めた2025年6月以降、テスラは「Safety Concern(安全上の懸念、ヒヤリハット)」を3件発生させたのみで、事故は起こしていません※1。最大手のWaymoの場合は、同期間(2025年6月~2026年3月)に、Safety Concern50件、衝突事故4件、交通妨害7件など、合計124件の走行トラブルを発生させています※2。もちろん、公道で乗客を運び始めたばかりのテスラと比べ、社会実装で先行するWaymoは運行台数も多いため、Waymoのほうがヒヤリとする場面に遭遇する確率も高いわけですが。
無事故運転の実現には、ルート設定も一役買っています。車内の液晶を見ると、直進可能なはずの道路で、ルートに凸凹があることに気づきます。複雑な形状の交差点や交通量の多い交差点を避けたルーティングをしていると考えられます。
速度超過が発生したのは、道路が非常に空いていた場面です。時速35マイル制限の道路を40マイルの速度で、時速30マイル制限の道路と35マイルで走るという「5マイルの速度超過」を何度か体験しました。
一般論としては、交通規則を厳格に守るのが自動運転システムです。一方で、先行車両がほとんどいないような道路が空いている状況下では、人間のドライバーは少々飛ばしがちになるものです。時速5マイルは、kmに換算すると約8km。これはROBOTAXIによる交通違反ではありますが、はたまたテスラの自動運転システムが「人間らしい自然で快適な運転」を追求した結果なのか・・・超過のシーンは動画にも収めてあります。
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■2州で異なるオペレーション
~無人化に向けた検証はオースティンで先行~
ROBOTAXIは、テキサス、カリフォルニアのいずれの州でも、まだ「実験中」のステータスですが、車内無人での運行に向けた実証は、オースティンで先行していました。
実際に乗車してみると、オースティンでは運転席が無人でした。保安員は助手席に座っており、挨拶や雑談からコミュニケーションが始まるあのアメリカで、無言でずっと前方を見守っています。
乗客である筆者は、シートベルトを締めて出発する準備ができたら、後部座席の液晶を確認して「START RIDE」をタップするか、スマホアプリに表示された「乗車開始」をタップします。予約時に目的地を設定済みですから、あとは座って目的地に着くのを待つのみです。
一度だけ、降車時にドアがうまく開かず、その際は保安員が声を掛けて手伝ってくれました。原則、無言で助手席に座っているオースティンでのオペレーションは、将来の車内無人化に向け、乗客が自力ですべての利用プロセスに対処できるかを検証しているのでしょう。
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一方、カリフォルニアでは、保安員は運転席に座っていました。乗車しようとすると、早速、挨拶の声掛けがあり、車内では彼のお気に入りの音楽が流れています。
保安員の男性に、「オースティンでは、助手席に座っていましたよ」と伝えると「え!そうなの?」という反応。しかし、「自分はここに安全確保のために座っているけど、やるべきことは何もない。だから、オースティンと変わらないよ」との説明でした。手動介入が必要な場面はほとんどないとのことですが、ダウンタウンに行くと、システムが混乱することがあるとのこと。
カリフォルニア州では、自動運転の走行許可が ①ドライバーありの試験走行⇒ ②ドライバーレスの試験走行⇒ ③社会実装 の3段階に分かれています。TESLA ROBOTAXI LLCは、2026年3月12日時点で「① ドライバーありの試験走行」しか認められていません※3。そのため、運転席に保安員が座っている必要があります。ちなみに、Waymoは「③社会実装」の許可を保有しています。

アプリはiOS専用。29か国語対応で日本語でも利用できます。

直進可能なルートだったが、迂回している例

<運行エリアの比較(26年3月時点)>


※筆者がWaymo、Tesla ROBOTAXIのアプリを使用
ROBOTAXIの待ち時間は最長18~19分で「Highly service demand」になると配車できない

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■アプリはiOS限定、運賃はキャンペーン価格
各国の自動運転タクシーのプレイヤーがUberやLyftに代表される配車アプリとの提携を発表していますが、テスラのROBOTAXIは、現在はROBOTAXI専用のアプリからのみ利用できます。対応しているOSはiOSのみです。Androidにデータが流れないようにしている理由は、ここに書かずとも明らかでしょう。
3月下旬、利用可能なユーザーの年齢が13歳から8歳に引き下げられました。ただし、未成年である8~17歳が乗車する際には保護者同伴である必要があります。
運賃は、明らかなキャンペーンプライスでした。現地で配車サービスを利用すると、UBERとWaymoは概ね同水準のダイナミックプライシングを行っています。これに対して、テスラは約半額の運賃を提示していました。

いずれは値上げされる可能性がありますが、現状は、テスラに乗れるのであれば、テスラがお得です。リピーターもいるのか、空車が無く、アプリから配車を断られたことが何度もありました。ROBOTAXIでは、乗客を待たせすぎて満足度が下がらないよう、20分以上の待ち時間になる場合には、配車依頼を拒否しているようでした。
イーロンの遊び心なのか、降車後に「チップを渡しますか?」という画面が表示されることがあります。どのような金額を選んでも「冗談ですよ(JUST KIDDING)」となってチップは請求されません。人間が運転しないROBOTAXIはチップ不要なため、ドライバーのいるタクシーやUber、Lyftと比べると、米国ではさらにお得感が高まります。

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■それでは最後に、動画をどうぞ!(約4分、音声なし)
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※1 Austin Transportation and Public Works “Autonomous Vehicle Documented Incidents“ (visited March, 28)
※2 Ibid.
※3 DMV, State of California, Autonomous Vehicle Testing Permit Holders (visited March, 23)